歳月列車

米国での日常、そして、忘れえぬ日本の思い出

音楽

ゲッツ/ジルベルト

僕が思春期を迎えた頃というのは、貸しレコード屋なるものがまだ普通に存在していて、そこで様々なLPを借りてきてテープにダビングしたり、三宮や元町の中古レコード屋を物色したりして音楽を嗜んでいたわけだけど、高校へ入る頃になると、CDの勢いが急速に…

春の歌―伊勢正三、吉田拓郎、浜田省吾

桜ももうすぐだ 昨日の朝、この街は深い霧に覆われていて、我が家の柴犬くんの散歩の時間になっても、いつもの公園は朝もやに煙っていた。散歩を続けるうちに日が昇り、春らしい日差しが照り始めた。この公園では、今、マグノリアが満開で、その次が洋梨の白…

お酒と演歌とカントリーミュージックと・・・

日本の流行歌、特に演歌やムード歌謡の世界では、お酒を飲んだら昔を思い出して悲しくなって、というふうな、一人飲みの寂寥や憂いを歌ったものが実に多い。美空ひばりの「悲しい酒」なんて「ひとり酒場で飲む酒は別れ涙の味がする」と、冒頭からお酒飲んで…

グレン・ミラー

スウィング・ジャズは、アメリカという巨大資本主義国家が生み出した音楽ジャンルの中でも、最も豪華できらびやかなもののひとつだと思う。スウィングが生まれたのは、1930年代、アメリカがニューディール政策を通じて大恐慌から立ち直りつつあったときで、…

サントリー・サウンド・マーケット

その昔、僕がまだ中学生だった1980年代、FM大阪で「サントリー・サウンド・マーケット」という番組が平日の午後10時から放送されていて、毎晩楽しみしていた。パーソナリティはシリア・ポール。40代も後半に突入したこの年になると午後10時にはもうぐったり…

サイモン&ガーファンクル

www.youtube.com 中学生の頃の数年間、サイモン&ガーファンクルに夢中だった。熱病にでもかかったように、来る日も来る日も聴き続けた。 今から思うに、凡庸で刺激に欠けた郊外のニュータウンに育った僕は、聴くもの、読むもの、観るもののすべてにおいて、…